北陸横断自転車旅行Part3.完結編 若狭湾苦闘編

Chapter5-3.福井県高浜町〜福井県敦賀市編
2017/06/23 13:23〜18:13


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13:23 福井県



 トンネルを抜けた下り坂の先に福井県の文字。
やったー!
となるところではあるが、今はそれどころではない。
まずは生き延びよう、そんな気分。
狭い下り坂で車が後ろからびゅんびゅん飛ばしてくる。
下手に何かに乗り上げて右に倒れれば一発でゲームオーバー。
喜んでいる場合ではない。
ブレーキ握りながら必死の走りを見せる。



 そうして下りきった先に現れた看板。
これ、確か滋賀県から来たときも同じようなのがあったなあ。

※ こちら、確かに同じデザイン。





 しばらくは平地を進む。
つかの間の平和。

13:41 海



 左手に海が見える。
ああ、日本海に来たなあ。



 こういう海沿いの道になると、そう、道が狭い。
そしてさらにこの時期は雑草が生えて道にせり出してくるため、
ただでさえ狭い路肩がさらに走行不可能になり危険地帯化する。
ああ、ホントこわい。

 この辺も夏になると海水浴客でにぎわいそうだよなあ。
前回・今回と日本海シリーズを海開き前にやったのはそういう理由。



 辛い海沿いの道をなんとか切り抜けしばらく進むと海沿いを離れ、
片側一車線の道を進む。
繁華街というよりは住宅街に近い感じかなあ。
淡々と進む。



スタートから約60km。
北陸自動車道のインター


そしてお店、
僕は暑さでかなりグロッキー



何の建物だろ、植物園とかそういう類?
平日昼間ということもあってか空いていた。
※ 若狭たかはまエルどらんどという水族館らしい。
http://www.eonet.ne.jp/~wakasa/sub3/eldoland/eldoland.htm

13:59 道の駅



 線路を右に眺めつつ進むと道の駅。
補給ポイントの少ない中での貴重な一箇所。
休憩中のトラックなど眺めつつ通過。
先は長い。



14:08 半島





 海にかかる橋。
山口の角島を少し思い出す。
海浜公園ということでいろいろ見所ありそうなので
お時間ある方はぜひ。



あと58kmか。あちい。



そして広い道が途切れ
またやってくる海沿い。
今度は海ぎりぎり

やめてー、左に転んでも右に転んでもゲームオーバー。
きれいな海など眺めている暇もない。
ああ、福井の道は試練だなあ・・・。
ホント楽じゃない。

14:22 猫







一転今度は少々上って切通し。
気温28度、夏にまだ慣れていない体には暑さの中の登りはこたえる。
やれやれと登りきり、下りが待つと思いきや
またもぎりぎり路肩を綱渡り
帰りたい・・・。


14:34 トンネル



 トンネル再び。
ここももちろん歩道無し。
福井さん、つらいです。

トンネルは基本左に寄り走っていくのだが
路肩にはいろいろものがたまっていたり、
はたまた壁面から染み出した水と土が混ざり合って泥たまりをなして
非常に走りにくい。

ここはなかなか車が途切れず走りにくくで自転車を押して歩くこととした。
命あっての物種。
そして、トンネル真ん中ごろで泥に足を突っ込み
右靴が泥だらけ
泣くに泣けないとはまさにこのこと・・・。



トンネル通過後、ここも左方面はいい景色なのだが
この状況に生き抜く暇もなく走り続ける。


そしてまたトンネル。
ここも歩道(ry



またトンネル、こ(ry



ああ、帰らせて・・・。

14:55 小浜市街



 危険と友達コース&トンネル連発に心折られつつ
なんとか走りきる。
前回の親不知よりこっちの方が怖かった・・・。

そうしてやってくると少し開けた場所。
小浜市。


スーパーなどもあるので、補給はこの辺で。
正直物資は少しでも不安があれば、多少多くなってもちゃんと補給しておいたほうが良いと思う。
主に精神的に。

大都市の感覚だとどこでも補給できると思いがちではあるが、
ホント手に入らないときは入らないからねえ・・・。




 ああ、やれやれと走っていると
お待たせ!狭いのぼりだよ。
・・・またか。

15:19 若狭町





 なんだっけ、ひたすら走ってた記憶しかない。
 
15:33 上中駅



 左前方に特徴的な屋根が見えてくる。
上中駅。
スタートから約90km。
地図を確認するところ、今回最大の山場となるであろう峠がそろそろのはず。
ここが踏ん張りどころと気合を入れて進む。



 片道1車線街道をひたすらに進む。
敦賀まで35kmかあ。平地なら2〜3時間コースなんだけど
あとどれほどかかるんだろうなあ。



 ちなみにこの頃、脳がかなり疲れていたらしく
狭道?わざわざ「狭い」と書くだなんてどんな道だよ、怖いと思っていた。
若狭・・・。



 狭い路肩、作りかけ歩道など眺めつつ走る。


 だいぶ山道へと近づき、そろそろ登りとなる。
ここまでいくつもの辛い道を通ってきた。
ここもどれほど辛いものが待ち受けているのであろうか。
気を引き締めて走り続けるが
左側には広い歩道が用意されている。



 いや、まさか、あの福井県がこんなにやさしい道を用意してくれているだなんて!
信じられない思いの中で走り続ける。
まあそのうち、ここまででしたと唐突に途切れるのであろうと思った広い歩道は
結局上のほうまで果てしなくつながっており、快適な走行を可能としてくれた。

ありがたさに涙もこぼれる。



そしてカーブ、ここを通過すれば遂に登りも終わり
この後は一気に下って鶴賀までひた走るだけだ!

そうは問屋がおろさない。



 ぐいっと下る感もなく、そのまま台地が続いているような感覚。
まじか・・・。のぼりの苦労はくだりの快適さゆえなのに。
思わずしょんぼり。



 そしてお待ちかね、これぞ本流狭い道。



久々に見かけたお店、ファミマの広い駐車場など眺めつつ淡々と走る。
残り距離が少ない、それだけが心の支え。



へしこ、有名よね。



そろそろ100km。
母さん、まだまだ福井の道は試練です。

16:12 苦闘






 ああ、田んぼ癒されるーと眺めつつ前を見ると
登り道。



きつい登りではないのだが、交通量が多い上に狭い。
トラックなども多く、ひやひやする状況。
しかしどんなに嘆いていても始まらず、ここを越えないことには今日は帰れない。
せっせと足を動かす。



 ちなみにこの辺りは三方五湖という
5つの湖が連なるきれいな場所に程近い。
いわゆる観光名所、そんな湖が見られればせめてもの救いとなるであろうが
見えるのは車のみ。
アップダウンと延々と続く道に萎えながら、 あと何キロかなあ、逆算しつつ耐え続ける旅。




 とにかくアップダウン&こんな感じの道がひたすらに続き
交通量も覆いので走行には十分ご注意ください道路。
少しの気の緩みが事故の元。
しかし100kmほど走ってるので、疲れも来ているんだよねえ、
この辺。


北陸自動車道インター。

16:40 美浜町





敦賀まであと16kmというところで美浜町入り。
久々の町並み。
この辺りは時間帯なのか大きな町であるからか
交通量が多い。
車すれすれで走ることに疲れ、
やれやれ・・・と水分補給しようとふと立ち寄った酒屋で見かけた自販機に



メローイエローの存在!
お前、こんなところでまだ健在だったのか・・・。

懐かしジュースで時折取り上げられるメローイエロー
愛飲していたわけではないが、なんとなく好きだった記憶がある。
せっかくなので久しぶり!と買ってみる。
飲んだ。
こんな味だっけ?あまり覚えていない(笑)。

 ちなみに余談。
折角の再会だからと何本か買い込んで帰る。
いい土産だなんて思っていたが、後で気づく。
自動販売機にあるじゃん、こっちでも・・・。

※ ペットボトルのもののみ、一部コカコーラ系自動販売機に入っているようだ。

ショック。



 道は続くよ。
この辺り、路肩工事中でさらに辛かったなあ・・・。

17:00 バイパス



 町並みを抜ける、地図上そろそろだろうなあと思っていた部分に来る。
バイパス道。
ここでぐっと右に折れて敦賀へ向かうことになる。

明らかに車優先の道路が見えてきた。
案の上、歩行者自転車通行禁止マーク。
はいはい、そうですよねえと迂回しようとするが
はて、迂回路がわからない。

左にある道は完全に別方向へ導く道、これは違う。
え、他にルートあるの?と思っても道はない。
まさか、詰んだ?



結果的にいえば右にわたり、写真前方の坂を登ってぐるっと橋の下を回りこむことで
車道に出る。
ホントあせったわあ・・・。



車道は広い歩道で快適。
トンネルも今回の福井県で初、歩道付き。
心配無しではあるがこの手の道路おなじみの
交差路では一度降りて、また登ることになる。



毎回書くけれど、これが地味に面倒なのよねえ・・・。
そして

17:09 迂回路




 さてまた登るかと思ったら自転車・歩行者は旧道に迂回しろとある。
はいはい、従いましょう。



旧道は住宅街のなかを抜けていく感じ。
なんの標識もないのでやや不安ではあるが、1本道なので迷いようはないので大丈夫か。



どこまでこの旧道を行くのか不安ではあったが、途中でぐっと左に曲がってまたバイパスと合流。
やれやれ。



猿いた。



こっちのトンネルも心配の恐れ無し。

17:21 通行禁止



 また交差路かと下ろうと思ったら
この先通行禁止と来たものだ。
まじかあああ

後で調べてみると上り路線(僕のいた反対側?)は自転車も通れるが
下り路線は禁止らしい。



ううう、と橋の下を通り迂回して敦賀市を目指す。



 さてその迂回路。
今回の旅で見慣れた路肩無し狭い道路。
そして登り。
さらにこちらを走ってくる車もかなり多し。
バイパスあるんだからそっち行けよ、
理不尽なことを思いたくもなる。

 標高ということではたいしたことない登りではあるが、
狭い路肩と交通量、そして疲れや諸々でぐったりしながらなんとかこなす。
もうすぐゴール、それだけが心の支え。

17:28 敦賀市



 峠を登り、少し下った先に見えるのは目的地敦賀市の看板。
実に寂しい看板。やれやれ・・・。



 下った先はかなり開けて市街地となる。
地図で見ればあとはこの道をひたすら行けば敦賀駅のはずだが
駅までの案内看板が出てこない。
大丈夫だよなあ・・・、前回の新潟でやらかしているだけに少々不安。



 ソースカツ丼。
今回は食べられなかった、残念。



 店がかなり増えてきたところで市役所の看板が現れる。
市役所がある=市の中心部=駅も近い、はず。
最後の気合を入れる。

 が、途中で見かけたアピタで今回のお土産、羽二重もち購入。
ちと寄り道。

18:07 駅へ



 駅近くまで来た割にあまり見かけない風景だなあ、
そしてほんとに駅はどこ?
などと思いつつ走り続けると、左前方に見えてきた建物がなんだか見覚え。
そうか、前回来たときに買い物したショッピングプラザだ。
ならば駅はその先!

そして現れた駅前。
松本零士キャラ達の銅像、そしてなぜか時代が違うBGM
(確か、愛は勝つが流れていた記憶・・・。)
懐かしい


18:13 敦賀駅



 そしてゴール、前回は工事中で近寄れなかった鉄朗とメーテル像にも会え満足。
いやあ、辛かった、今回。
しかしこれでなんとか日本海側をつなぐことができた。
本当によかった、よかった。



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