甲州街道自転車旅行 第1部(八王子〜大月市編)
Chapter1.東京都八王子市〜山梨県大月市編
2005/06/18 14:40〜18:32
大月への道
〜もう山道は勘弁してください〜

Chapter2-1に続く
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はじめに
特に大それた思いも無く、ただ山梨へ散歩するつもりで始めたこのシリーズ。
安直がどれだけ痛い目に遭うかの見本です。
■ルート
東京の西の玄関口ともいえる
JR八王子駅をスタート。
あとはひたすらに20号線を進みます。
途中、多少の峠や山道がありますが
箱根のような急勾配は無いだろうから
大丈夫、大丈夫、のはず。
■荷物
日帰り計画なので特になし。
駅に着いたときの着替えと工具類程度です。
では開始します。
14:40 八王子駅

八王子駅に立つ。
山梨方面、神奈川方面、都心方面。
各種電車が出ているし、
またこの街だけで完結するほど店も多い。
便利な街である。
ただ、冬は寒いけどね(笑)。
今日はここから山梨方面へと自転車を走らせる。
目的地は距離と時間から考えてJR大月駅へと定める。
しかしなあ、この時間からってありなんだろうか。
いくら何でも・・・と思うが
あのときの自分は楽勝!なんて考えていた。
甘かった・・・。
15:15 高尾駅
八王子駅から高尾駅までの甲州街道は銀杏並木。
秋になったらキレイそうだ。
そんな道を車と併走することしばらく、無事高尾駅到着。

まあこの先で東京脱出となるのだから、実質まだスタート地点の中みたいなモノだけどね(笑)。
高尾駅の周辺はまだまだ街並みという感じもあるが、そこからちょっと離れれば、
そこはもう山沿いの町並み特有の雰囲気となってくる。
ああなんだか箱根を思い出すなあ。
あの峠は辛かったなあ・・・。
でも今回はそんな数百メートル級の峠を登るわけでもないし、楽勝!
そんな風に気軽に考えてました。
気楽でした。

でも目標地点まで後42kmあるんだなあ。
結構あるよなあ・・・。
15:25 高尾山入口

東京近郊の人気ハイキングスポット高尾山。
自力登山からケーブルカーまで色々な登り方で楽しめ、数多くの人が訪れる。
さらに夏にはビアガーデンもって・・・ホントに山?
という高尾山の入り口がこちら。
この日も多くの人がこの辺りに。
それを横目に僕は道路をひた走る。

そしてこの辺りから狭い道を緩やかに登りが始まります。
ちょっと予想外、予定外。
まあ、でもたいした距離、高度では無いんだろうなーと
甘く考えてました。
念のためお茶を購入。
15:45 大垂水峠
そして更にやってくるのが大垂水峠(おおたるみとうげ)。
やばい、きつい・・・。
ぐったり。
狭い路側帯を進み、時に車をやり過ごしながら行く。
『うわっー・・・こんな峠があるのか・・・。』
どこまで続くんだろう、そうだ地図で確認とバックを漁る。
GWにも使ったツーリングマップル。
まさかこんな形で役立つとはねえ。
・
・
・
あれ?
あ、忘れた・・・。
詰め忘れだ、そういえば後でバッグに入れなきゃと思いながら玄関においてそのままだわ・・・。
とほほ。
仕方ない、走ればいつかは終わるさと、
先がまったく読めないまま進む。
まあ、先の見えない辛い事ってのは本気で辛いんだけどさ、仕方あるまい。
持っている飲み物は次々消費、そしてすぐに汗に。
ここで帰ろうかと思ったよ。いやマジで。
16:00 神奈川県

休憩している人たちが見えた。もしやと思って見揚げれば頂上を示す看板と共に
ここから神奈川県の表記。
やったー、下り坂だ。これで終わりだ・・・。
しかし、東海道ではあれほどすんなりだった神奈川入りが、
甲州街道ではこうも辛いとは(笑)。

やはり夏が近づいてきているだけあって緑色濃くなってきているなあ。
16:10 相模湖町(2006/03に相模原市に編入)

下った先の町、相模湖町。
そして石像。なんのイメージなんだろ?

早く着かないかなあと走りながら思うが、前方に見えるのは山ばかりなり。
これを越えていくことになるんだよね、多分・・・。
不安の塊。

残りは後30km。
これを10kmも進んだと取るべきか、はたまたまだ後30kmも残っていると取るべきか。
ネガティブ思考とポジティブ思考の切り分けみたいなお話だけど、
当然この時はまだ後30kmもか・・・と思ってた。
この旅、始めたばかりでなんだけどネガティブ思考の塊みたいだなあ。

上に見えるは中央道。
もしかしてあの場所を走ることになるの!?登るの!?
本気で心配した瞬間がありました。ええ。
16:30 相模湖
ずーっと通ってきた20号線(甲州街道)から左に行くとあるのが相模湖。
整備されたキレイな人造湖らしいので、一度見ておくかとも思ったが
もう既に16:30、寄り道している場合では無い。
ならばせめて写真ぐらいはと思うが、
この道路とにかく余裕が無い。
ほら、こんな感じ。

ホント、辛い。

ようやく見つけたトンネル先のスペースでちょいと撮影。
広くて中々良さそうな所だ。
次はゆっくり来て見たいねー。
車か、電車で・・・。
16:45 視線

歩道の存在など臨むことやめましたが
この狭い道が幹線道路ってのは実に恐いです。

せっせせっせと走り、目的地まで後23km。
しかし山道の20km、いつゴールに着けるやら・・・。
ここまで来たら戻るに戻れず
後は行くのみだからなあ・・・。

何か視線を感じるなあと思ったら
見つめられてた。
16:50 山梨県入り

はい、次の県、山梨県。
普段であれば、他県に入ったらやったー!となるのだが
今回はああ、やっと到着できましたか・・・という気分。
だって、まだまだ先が長いんだもの・・・。

そしてカーブの先にはまたも上り坂。
もう坂は十分満足、お腹いっぱいです・・・。
17:05 休息

山道や民家が多少程度の道ばかりだったが、
ここでちょっと開けた町並みが登場。
昼過ぎに出発して以来、何も食べていなかったので
コンビニでサンドイッチなどを補充。
やれやれ。まさかここまでとは。
食べながらふと空を見れば曇り模様。
変わりやすい山の天気。
雨が気になってくる。当然雨具は、無い。
17:15 遠く遠く

なんだろ、あれ?奥の方にある山肌に沿ったパイプ。

流れる川は上流らしい感じを帯びて着始める。

そして前方は山しか無い。
大丈夫なのか、この旅。
17:25 不安な気持ち

段々暮れてくる。時計は17:30を指している。
当然だわなあ・・・。
通る道は相変わらずの山道。
外灯は市街地と異なり、たまにしかない。
日が落ちたら相当暗くなり、走れなくなりそうな気がする。
土地勘がある所でも暗くなると戸惑うことがあるのに
全くの未知の場所、これはかなりやばい状況にある。
もし中断することになったらどんな選択肢があるだろうか。
ちょっと考えてみる。
■路線バス
この国道20号線を行く路線バスがあるらしい。
バス停留所で見ると1時間に1本、
18時が最終とのこと。
ただ問題はその行き先。
大月駅とそのものずばりであれば問題ないのだけど
見知らぬ地名。さて、どこへ行くのだろう。
そこから東京へ戻れるのだろうか・・・。
却下だなあ。
■タクシー
お金かかるが確実に目的地に着けるならタクシー。
しかし流しの1台すら見かけない。
配車を頼んだところで、さて、どこと言えばいいのだろうか。
「国道20号線のどこかです。」
来てくれるタクシーがいれば見てみたい。
■ヒッチハイク
電波少年見習ってヒッチハイクは・・・、
人見知りな僕には無理無理。
それだったら走るよー(笑)。
■宿泊
民宿の看板がたまにある。
ここに泊まるのも手か。
しかし、日帰りで来たのに泊まるのもなあ
着の身着のままだし・・・。
ちょっと躊躇。
■ドライブイン
トラックなどの休憩所としてドライブインがある。
こういう場所は朝までいることは可能なのかな?
でももし可能として、何をして過ごせばいいのやら・・・。
考えるだけネガティブまっしぐら。
考えるより行動を。
とりあえず走れるだけ走ってみよう。
太陽さん、もうちょっと待ってね。

17:40 大月市

やっと、その文字が・・・。
だがこれは単に大月市に着いただけで、駅は遙か向こうにあるようだ。
わかっている。でもちょっとだけ嬉しい。
まだまだひたすらに漕ぐ。

しかしねえ、まさかこんな山の中まで自転車で来ることになるとはねえ。
ウグイスの声や空気は非常に気持ちいいんだけど、
いいんだけど、疲れた・・・。

トンネル。
一瞬どきっとしたけど、歩行者・自転車は横の道を通れた。
よかった。トラックの横は知るのは怖いモン。
18:10 夕焼け

しばらく走ってきたらやや開けた感じ。
あと少し、だといいなあ・・・。
そしてもうちょっと綺麗な夕焼けだったらいいのになー。
ま、夕焼け拝めただけでもいいか。

ところでラジオの看板があったけど、デザイン的に静岡のSBSラジオと同じだなー。
系列局は共通なのかな?
参考:SBSラジオ

18:25 発電装置

あー、あのパイプって発電装置だったんだね。
近くで見るとでっかいなー。
※さっき見たモノがこれかは不明です。
18:30 ダイエー

うわー、なんか久々に見た。
こういう大型スーパー。
ずーっと○○商店みたいな個人商店ばっかりだったので。
オレンジのマークがなんか誇らしげだったよ。
こういうお店があるって事はそろそろみたいだなー。
がんばろう。
18:32 大月駅

途中見かけた看板での距離と、自転車のメータを眺め比べ
後1kmぐらいかなあと思っていたが、ふと見上げれば「大月駅前」の文字。
え、ここ?
予想より1キロ早かったのでちょっと動転。
首を左右に振ってみれば、あ、あった。
ここが、大月駅か。

駅前で自転車をバックに詰め早々に帰宅。
ああ疲れた、そして明るいうちに着けてホントによかった・・・。
お疲れ様でした・・・。

まとめ
今にして思い返せば自分の準備不足を棚に上げて
ネガティブな話ばかりにしているなあという感じが強いなあ。
地元の人なら何寝とぼけた事をという気にもなるかもしれませんね。
事前に誤っておこう。
ごめんなさい。
しかしまあ、何にせよ無事完了してよかった・・・。
ホント、色々と見積もりが甘すぎて。
■ルート
国道20号線をひた走るだけ。
それは迷いようも無いのですが、結構道には注意が必要です。
山道なので速度が落ちる割に
ほとんど歩道がありません。
よって逃げ場無く車道を行くのですが、
車道も路側帯がほとんどありません。
その上、交通量は多く、トラックもびゅんびゅん走ります。
いや・・・正直オススメしたいルートではありません。
といっても中央道は自転車走れませんもんねえ・・・
諦めるしか無いでしょうか。
あと、アップダウンの続く山道は、かなり体力気力が削られます。
せっかく登ったのに、また下るのかーってね。
■荷物
・たとえ近郊でも見知らぬ地に行くならば地図を持って行きましょう
・菓子パン1個など、なんらかの食料は保持しましょう。
■時間
今回のある種最もだめだめだったのがスタート時間。
近所の散歩ならともかく、山道行くにしては遅すぎ。
すみません。
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