山陽横断自転車旅行Part3 本州一周達成編

Chapter5-2.広島県三原市 JR三原駅〜広島県呉市 JR呉駅編
2017/10/08 11:31〜16:28



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11:31 呉へ



 のんびり走り続けると見落としそうな位の看板が現れる。
呉、左折。
遂に登場してきた、呉への案内板。
しかしこれ、車だと気づかないだろうなあ。

後70kmかあゴール間近だなあ、などと思いたいけれど
通常時速10km計算しているので、普通にやるとあと7時間ぐらい。
むしろ今日中に帰れるかなあ、間に合うかなあ・・・が第一に思うことであった。





 標識に従い左折、そのまままっすぐ走って川に出る。
その川沿いに進み、橋を左折し、丁字路を左に曲がると呉へのルート。

ってこれが案内無くてねえ
(気づかないだけだったかも知れないけれど)
途中までドキドキだったよ。
なにせ、朝一、倉敷でやらかしてるからさあ(笑)。

淡々と走ると現れる、海沿いルート
ここから快適旅が始まる。

11:44 海沿いルート



 正直なところ言いますと、
路肩狭いし、車多いしで辛いです。
しかし、それを補う瀬戸内の風景。
これが実に綺麗。
今振り返ってもこの区間だけもう一度走りたいなあと思う。
この区間だけね(笑)。





この日は晴天の日曜日ということもあり
多くの人が釣り竿を垂れていた。
家の前が釣り場、好きな人にはたまらんだろうなあ。


12:07 竹原市



 しばらく続いた海岸線ルートが変わり始めるのが
この辺りから。


内陸方向へと道路は向かい、呉線を跨ぐ。
やれやれ海ともしばらくお別れかなんて思っていたら


山登り。
まじか。



 呉線をまたいだあと、ちょっと行くと頂へ。
やれやれと降った先に到着は竹原市。



 ここから一気に下りと思ったら、脇に溝がある下り坂
かといって右に寄れば車に接触する。
なにこの恐い道。
慎重に下る。



 下った先はこの状況。
呉線のギリギリを走るというか路肩走行できないわ、これ。
しんどい。



 うさぎの餌をわざわざアピールしているコンビニがあった。
なぜに?と思ったらここらへんから、うさぎが沢山居ることで最近特に有名スポットになった
大久野島へ渡れるのか。
かなり可愛いらしいが、フェリーが1時間に1本。
渡れば呉へはたどり着けないコース、これは諦め。



久々に海岸線に出て
またあの楽しい景色を!
と思ったらすぐ終了。


暑かったなあ、この日。
補給箇所は所々にあるが、日影も無い様な所ばかりを通るので
特に夏場は水分補給に気をつけた方がいいと思います。



呉まで50km。
段々と近づく。





再び海岸線に出てほーっとしていたら洞門。
いやあ、親不知思い出すねえ。
あれも海沿いギリギリを駆け抜けたなあ。
だいぶシチュエーション違うけど。



 こちらの洞門は横の歩道を通り抜けるので
随分と気楽に走れる。
ほら、綺麗。

13:08 苦闘



 海沿いルートも終了し、竹原駅周辺へと至る。
ここで左折し、呉へと向かう。




先を急ぐ道は、細い道とそして登り坂。
最大標高60mぐらいだが、長いことだらだらと登るパターン。
疲れるんだよねえ、こういうの。



左は狭い路肩のみ、右の広い歩道も最初は広いが途中から
こんな感じになっていく。
これは走れないなと諦め左をのろのろ行く。
いやあ、しんどかったわあ。

13:38 東広島市



 登り切り、ふと見れば東広島市。
結局竹原市は苦労するばかりだったイメージだなあ・・・。



何はともあれとやれやれと下っていく先にはトンネルが現れる。



歩道もなく、そこそこに長いのでうわーという気分になったが
わりと明るめなのでなんとかなったという感じ。



その先しばらく行くと、桜をPRする案内板。
へー、この辺、有名なのか。
(桜と瀬戸内海が一望できる有名スポットの様です。
春先に訪れた場合は是非に。)
http://www.hh-kanko.ne.jp/walk/flower.html



またこの辺で目に付くもう一つがこれ、ホタテの貝殻。

牡蠣の養殖ではホタテの貝殻を使うのが一般的らしく
この貝殻に稚貝を付けて育てていく。
それが至る所に積まれているわけ。
時折かけらなどが道路に落ちているのでご注意を。

牡蠣、フライにして食べたい。

14:02 ぐるっと



安芸津辺りからこの先、安浦へ抜けるにはルートが2つアリ、
このまま185号線の他、353号線を走るルートがある。
後者の方が直線で結ぶため距離は短くなるが、山の中を突っ切ることになる。
山の中を通る、それはつまり登ると言うこと。
さすがにそれは辛いなあと海岸線をこのまま進むことにする。





半島をUターン。
いつ折り返し地点にくるのかなあと考えながら瀬戸内を眺めつつ進む。
海に浮かぶ筏、あれは牡蠣養殖なのかな。

14:15 呉市



半島をUターンしてしばらく
ああ、着いたなあ。呉だ。



先ほどの市案内板の後ろにあるトンネルを抜けるとまた海岸線が続く。
ごらんの通り路肩が無い道。お気を付けあれ。

14:32 登り道





 安浦駅から安芸川尻駅へ向かう辺り、ここらはまた山の中を突っ切るルート。
ということで登りが待つ。
しかしここは割と広め歩道に緩い登りと割と楽な歩み。
淡々と進む。
途中のいがぐりには悩まされたけど・・・。



あっという間に下りになり、ヤレヤレと胸をなで下ろしていたら
そうは問屋が卸さない、次の登りがやってくる。



しかもこれが苦手のだらだら登るというパターン。
この手の緩く長い登りって、ホント疲れるんだよねえ。



15分ほどかけてようやく登り切った先で


造船所を見る。
かなり大きい。
瀬戸内海は造船も街でもあるんだなあ。

15:03 安芸川尻駅



ようやく登りも終わり、少々開けた場所に出る。
安芸川尻駅周辺。
見つけたスーパーでお買い物。
ここが最終補給地になるかな。
(この先店が無いということではなく、呉との残り距離的にね。)
おにぎりと無糖炭酸水を購入。
暑いと水の消費早いわ。



 そしてここから呉市内方面へと進むのだが、
100m走る間に30mほど登っている。
が、あまり印象が無い。
なんでだろ(笑)。
歩道があったりしたので楽だったのかなあ。

 ただ、登った先のトンネル
これには悩まされた
一見歩道がある様だが、この先で切れる。
そして長めで暗い
勘弁してくれよというタイプのトンネル。
辛かったなあ。

15:21 安芸灘大橋



登り切った先、左手に曲がると安芸灘大橋とある。
ふーん、自動車道か、関係ないやと通り過ぎたが
後で調べると自転車が通れて
しまなみ海道の様に島巡りが出来るそうな
ちなみにこっち、「とびしま海道」
へー、それも面白そうだねえ。



呉まで残り13km。いよいよカウントダウン近し。
ちなみに
・道路標識
・地面に書かれている距離数
・そしてたまに現れる道路横の残り距離数
これらが微妙に残り距離数が違っていて
(確か、道路→標識→横の案内板)
割と混乱した。

15:29 トンネル



 峠を越えるとかなり辺りが開け、交通量も増えてくる。
いろんな街に近づくと思うのだが、この車達はどこから現れるのだろうか、ホント。
さて、最後の関門となるのがトンネル2連発。

ただし、事前情報でここは迂回が可能と聞いていたのでそのルートを探す。
さてどこだ・・・。
トンネルの横にある看板、それに従いこっちに行くのかなあと登り始めると
犬を連れて散歩中のおばさんに
手前の交差点を左に曲がりなさいと教えて頂く。
ありがとうございます。
あやうく変なところまで行く所でしたよ・・・。



 その迂回路。
広島市内から呉に入るときの迂回路のような登りを想定していたが
ぐるっと山を周り混むような感じの平坦ルート。
ああ、こりゃ楽だ。
感謝しつつ進む。



 トンネル出てきた所を撮影、
向かって右が迂回路。



遂に10km。

15:35 第一トンネル



 すぐ次のトンネル。
呉市方面から数えるので
こっちが第一、さっきのが第二



こちらは残念ながら迂回路が無いので
あきらめてトンネル突入となるが、広めの歩道があるので
さほどの心配は無し。

ただし、呉市へルートの場合は微妙な登り坂になっているので
そこだけ注意かな。
強いて言えばのレベルだけど。

15:43 広駅





 第1トンネルを通過した後は完全に市街地というような場所になる。
車も人もかなり多め。

山の中を走ってくるとこのギャップに驚くんだよなあ
毎回。
RPGの町に着いた感じか。



 ここで広駅・新広駅と通過していく。
これでいよいよ残るのは呉のみ。
ああ、ゴール間近だなあ。
まさに感極まるところではあるが、割と自分自身冷静で
感動のボロ泣きしようよと思うんだけど、結構淡々と走ってた(笑)。

15:58 休山トンネル



 呉への最後のポイント、休道トンネル。
最初に地図で見たときはその長さといい走りたくないなあ、
またよりにもよって最後にこんな難関が、と嘆いていたが
よくよく調べて見るとここはむしろ、ご褒美的トンネルと言える。



それは何故か、
答えはこの仕切り。
排ガスがひどいためか、車道と歩道部分が
アクリル板で完全に仕切られている。
おかげで
・車の恐怖は無い
・空気が綺麗
・ペダルを漕ぐ音が聞こえそうなほど静か
非常にありがたいトンネルなのである。
ありがとう、呉市。
このトンネルを作ってくれて。
世の中のトンネルが全てこれだったらいいのに。

16:07 ラストラン



 トンネルを出て左折、あとはゴールのみ。
一応ゴールは呉駅となるが
気分的にはあの場所がゴールとなる。

お祭りがあったらしく賑やかな町並みをひたすら走り
31号線と合流、途中、242号線へと向かう。
ここから先はもう覚えている。
膝の痛みを抑えながら走ったあの日に通った道。

16:21 ゴール



ああ、ここだ
一つ一つ思い出しながら走った先に見える
「てつのくじら」
あの諦めたあの場所に帰ってきた。
無事ゴール。
よかった、辿り着けた。
今度は無事に。

16:28 呉駅



 てつのくじらをしばし眺めたのち、駅へと向かう。
これで旅が一区切りとなる。

 2005年、日頃の運動不足が気になった僕はウォーキングなどをしていたが
イマイチ気分が乗らずにいた。
そんな時に出会った1冊の漫画、並木橋通りアオバ自転車店。
これが転機となった。

 漫画で折りたたみ自転車の存在を知り、そして出会ったBD-1。
思った以上に走る事に気分を良くした僕は地元静岡まで走ってみようと旅に出る。
これが始まり。

 そこから途中の中断などもあったが12年半。
これで本州はぐるっと1周したことになる。
将来の出不精と運動嫌い、
本州各県を巡るなんてまず無いなあと思っていたが
まさかここまで辿り着けるとは。
色々な出会いと切っ掛け。
とにかく嬉しい。
やり遂げたことに。
ありがとう、自転車。
そしてまたがんばろう、愛車。



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