VS4号線 東北自転車旅行Part3 2013/05/01 岩手への道編

Chapter3-3.宮城県栗原市〜岩手県奥州市編
2013/05/01 14:10〜16:51



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14:10 土砂降り1

 スーパーで補給、さてもう一踏ん張りと外へ出れば
また雨がポツポツと服に当たり出す。
『またかぁ、まあどうせすぐにやむだろう・・・』
と思って走り始める。


 狭い田舎道を行く。
雨はやむ気配がないどころか
ますます勢いを増す様子。
『やばいかなあ』
なんて思った頃にはもう土砂降りに。
ズボンまでびしょ濡れになる始末。

 さすがにこれは無理。
避難場所を探すがなかなか見つからず
ようやく道路脇にコンビニ・トイレを発見。
トイレで雨具を装備。
リュックもかなりびしょ濡れ。
服や電子機器等は個別にビニール袋に入れておいたので
なんとかなったが、とほほな気分。

 そして着替えてトイレから出れば雨はやんでいる。
『まあ、こんなものか・・・。』
再び着替え直すのも面倒で
しばらくそのままで行くこととする。

14:58 一関市

 この先もひたすら登りが続く。
狭い道路、横を走るトラックからは容赦なく水しぶきが飛ぶ。
気温は10度ぐらい。
さすがに体も心も冷える。
上着が水のしみない厚手のもので無ければ
ホントやばかっただろうなあと思う。

 なんだろうねえ、すっごく惨めな気分になるねえ。
水曜どうでしょうの原付企画で
大泉洋が車の中の藤村Dに散々文句言ってたの
よく分かるわぁ、あの心境(笑)。


 ようやくなんとか登り続け
見えたのが、この看板。
  岩手県入り

 新しい県に入った場合、いつもなら歓喜となるところだけれど
今回思ったのはただ一つ。
『長かった、やっと来たよ岩手県。』
ということに尽きる・・・。

でも考えてみれば、岩手県ってまだまだ長いんだよねえ・・・。


 道ばたに桜。
そして青空、嬉しかったなあ。

15:20 一関大橋



 一関市の街中に向かう。
やや開けてきた感じ。
目の前に大きめの川、磐井川。
そういえば今回は全然風景を撮ってないなあと思い、川の様子を1枚。
なかなかいい川だよね、これ。

15:25 一ノ関駅周辺


 当初の目的地、JR一ノ関駅へと到着。
まだ時間に余裕もあるし、明日以降のためには少しでも先へ向かおうと
早々に通過。



10分ほど行った登り坂の上で平泉町に入る、
そして東京から444km。

15:40 土砂降り2


 目の前に見えたセブンイレブン。
最初はあれ?目がおかしくなったかなあと思った白黒配色。モノトーンの世界。
場所が中尊寺の近くと言うことで、景観に配慮した色なのかなあ。
京都にも確かあったかと・・・。

 そしてここらでまた、ポツポツと雨が降ってきた。
どうせもう濡れ鼠、今更雨を恐れても
そう思い走り出すが、これが今回、いや今までを通じて最もきつい雨となる。

 間断なく降り続く雨。前が見にくい。 とはいえ路面状態など確認せねばならないことも多いので、
都度都度、サングラスの水滴をぬぐって進む。

雨音が大きい。
なんだろ?そう思いふとフロントバックを見れば
BB弾ぐらいの大きさのものがいくつも。
『・・・あ、雹か!』。
ヘルメットや厚手の服に守られているので
肉体的にはさほど影響しないが、精神的ダメージが大きい。

 さすがにやばいと避難を考えるが、
この一本道、適した避難場所が見当たらない。
お店はおろか、北国でよく見かける屋根付きバス停すらも無い状況。
(たまに民家があるが、さすがにいきなり飛び込むわけには、ねえ。)
なんとか走り続け、やっと見つけたのが高速道路入り口の迂回路。
ここにはインター入り口下を通るため、トンネルがあるはず!
やっと一息つく。

 一息ついて見渡す。
全身びしょ濡れ、自転車は泥だらけ。
かなり滅入る。
(ちなみにこの先で確認したところ、気温は8度
よく風邪を引かなかったものだ・・・)

スマホで気象庁のサイトを確認。
雲の様子をチェックしながら雨宿り。
ついでに明日以降の天気予報を確認。
雨。

 出発前の予報では明日以降は曇りのち晴れぐらいであったが
青森県内はずーっと雨の予報マークに変わっていた。
『なんてこったいな・・・。』
ここに来て最後の矢が折れた。

 ただ4号線を走るだけが目的なら雨天決行もありだろうけど
それでは周りの風景がまるで見ることできない。
それはあまりにも寂しい。
(事実、平泉の辺りは霧に覆われた山しか覚えていない・・・。)
よって今回は、泣く泣く断念、ここまでとする。
ああ、悲しい。
16:45 交差点


 15分ぐらい雨宿りしていただろうか。
ようやく一段落したらしい。再出発。
目標は最寄り駅の前沢。
路面はびしょ濡れ。
こういう時はマンホールなど金属類
または段差などでスリップを起こしやすい。
とにかく慎重に進む。

 そしてやって来た交差点、ここを左折すれば前沢駅となる。
雨は上がり、青空も一部に見える。
『もう少しだけ、行こうかなあ。』
なんてことも考えた。次回のために。
しかし今回のパターン的にはまた雨に降られるであろう。

二度あることは何とやら。
 諦めて駅へと向かう。
ああ、次こそは。

16:51 前沢駅


 牛で有名な前沢に到着。
わずかに見える青空がまた悲しい。

 ガイドブックによると、
近くに牛の寿司を出す有名なお店などもあるようらしい。
が、そこに行くような(探すような)気力もなし。
まあ見つけたところで食べるような金は無いのですが(笑)。

 ここから電車に乗り、一ノ関駅まで戻り新幹線のルート。
電車はと確認すれば次まではまだまだ時間がある。
(1時間に1本)
とりあえず濡れ鼠の格好を着替え、
自転車の泥をぬぐう。
想像以上の汚れっぷり。
ある程度はキレイにしたが家に帰ったら
相当キレイに磨かないとダメだなあ
すまんねえ。

17:22 JR東北本線

 やってきた電車に乗る。
やれやれと一ノ関に向かう。途中、また強めの雨が降ってくる。
ホント今回はなんだかなあ・・・。

 一ノ関駅に到着。
なんだか薄暗い感じだなあ。
切符、お土産を買い、新幹線ホームへ。

窓の外を見れば雨が降り続いている。
とにかく寒い。
自販機で買ったあったかいミルクティーが忘れられない。

到着した新幹線で帰京。
ああ、不完全燃焼。
東北制覇どころか入り口で追い返される。
残念無念。


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