東海道自転車旅行 第6部(おまけ2 薩た峠(さったとうげ)の脅威編)

Chapter6.薩た峠(さったとうげ)の脅威編
2006/05/05 10:19〜11:10

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はじめに

 箱根峠・鈴鹿峠と共に東海道三大難所の一つとして知られる峠。
この峠がある場所はホント山と海に囲まれたわずかな部分があるだけで 台風が本州を縦断するときなどはよく通行止めになる。
(ニュースでの映像を見たことある人も多いかと)
そんな難所。

 現代でその様な場所だけに、
かつての時代はそれはもう酷所とでも言うような場所であった。
峠道が開かれるまでは波を避けつつ山を背に一気に走り抜ける
文字通り命がけな非常に危険な場所として恐れられた道。

 前回、東京から静岡まで走ったときには時間の都合もあり、
また必ずしも通らなければならない道でもないのでパスしましたが
折角なので登ってみました。
後悔しましたが。


 ちなみにさったとうげは「た」の字がパソコン上では表示できないので
ひらがなにしています。
正しくは土ヘンに垂れると書きます。
まあ、論より証拠で↓。


2006/05/05 10:19 登り口

 JR由比駅とJR興津駅の間にかかる峠、さった峠。
今回は、東京側から来たという想定で由比側から挑みます。

 国1と併走する県道396号線、由比駅から歩いてすぐ
そろそろ1号線と合流するというところに看板。


ここから登りはじめます。
全長約3キロの峠旅。


いきなり現れる坂道にちょっと引き気味になりますが、
これはすぐ終わってしばらく平坦な道が続くので心配なし。



併走する東海道線やひなたぼっこ中の猫など眺めながらのんびりと行きましょう。
この後、大変な目に遭いますから(笑)。

そうそう、途中(というか頂上部も)にはコンビニ等無いので
駅か登り口近くの自動販売機で水分補充しておきましょう。

10:24 しばし固まる



 さっきの登り口から1キロ程度。
ここからが本命。見上げた瞬間に思わず『うわー・・・』。

 そりゃあ辛い峠とは聞いていたけれど
実際眺めるときついなあ、これ。
最初から一番軽いギアにして気合い入れていかないと厳しそうだなあと
前傾姿勢で登り始める。



 道はこんな感じ、いわゆる農道って感じの狭い道路。
整備してあるが、とにかく狭くて急。
そして上から車が降りてくる度に自転車降りて路肩に除けなければならない。
これが結構な負担。

 車をやり過ごした後、再びペダルを踏もうとするけれど、
急な坂道なのもあって、うまく発進できない。
ううう、きつい。

 徐々に坂に慣れた頃ならまた別なんだろうけど
いきなりピークから始まるのは厳しいよなあ・・・。
押しちゃおうかと思ったぐらい。
とりあえず平地になったらいったん休憩。
写真とりつつ水分補給。
そんなペースを繰り返す。

10:35 休憩所



 あー、左手に休憩所が見える。
たぶん中間地点なんだろうなあと目の前の坂に挑む。


挑むんだけど最後の最後が登り切れない。
途中で止まったのも失敗だったなあ
勢い着けようにもつけられない角度。
参りました、ごめんなさい。
というわけで押しました。

10:39 駒の爪跡

 その坂を一越えすると下り道。
よくある下がってまた上がるパターンか、やれやれと思いかけたけど
なんだか雰囲気が違う。
あきらかに麓に降りるという感じ。
『あれ!?道間違えた?』そう思ってUターン。



 この下り道、山賊が出そうな程に暗い雑木林の一角に石碑があった。
駒の爪跡。
なんでも日本武尊が通った道の跡らしい。
そういえば草薙剣とか日本武尊関係の伝承があるよなあ
静岡。

10:44 正解は



 結局は途中休憩所?と思ったあれが正解、峠の頂上。
下っていくと峠はここだよと示す石碑。
やれやれ。
石碑の側で観光客相手に夏ミカン(スルガエレガント)を売っているおばあちゃんによると
この先に展望台があるとのこと。
とりあえず行ってみますか。

10:50 展望台



 細く、谷側にはやや心細い柵の道を歩いて数分。
ある人曰く、今にも崩れそうな展望台登場。



 眼下には駿河湾や東海道線・国道1号線・東名高速道路。
ああ綺麗だなあ。
残念ながら今回は雲が出ていて富士山は拝めず。
ちなみにこの展望台にはライブカメラが設置されていて
インターネット経由での閲覧が可能です。
URLはこちら→http://mtfuji-live.jp/







この展望台から更に数分歩くと由来を示した立て看板と休憩所。
うー、この富士山見たかった(笑)。





 この辺りは東海自然歩道として整備されており
ハイキングコースにもなっています。
まあ、自転車では無理なのでUターン(笑)
先ほどの展望台からしばし鑑賞。
ああ気分いいなあ。

11:10 下り



 さて帰りますかと下り道。
あれだけ苦労した道、
下りだとどうなるか確かめたかったのでまたも由比側へ降りたが
・道は狭い
・歩行者等多め
となるとスピードなんて出せないゆっくりと下っていく。
まあ仕方ないか・・・。


まとめ

 というわけで何とか登ってきました。
いや、ホントきつかった。特に最初の坂。
足が死ぬかと思ったよ。
さすがは東海道の難所。
昔の人の九郎が偲ばれます。

 ただ、曇って富士山が見えなかったのが悲しい。
もう一回登ることになるのかな・・・。

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